がんの手術や抗がん剤・放射線の治療後は、再発予防が重要となります。一般的ながんの再発予防は、食事や運動、飲酒・喫煙などの生活習慣の見直しなどがポイントです。しかし、がんの種類や病状、患者さんの心身状態、生活環境などの要因を考慮したうえで、無理のない再発予防を実践しなければ、逆に苦痛やストレスを増やす結果となる場合も…。ここでは、患者さん第一で実践する再発予防を、がんの種類別にご紹介します。
がんと闘うご家族や大切な方のサポートの参考にお役立てください。
がんの再発予防には、バランスのよい食事や禁煙、節酒、適度な運動などを心がけることが大切です。禁煙や節酒は言うまでもありませんが、バランスのよい食事が、がんの再発予防につながるのはなぜでしょうか。
がんの発生には、免疫力の低下や活性酸素によるダメージの蓄積などが関わっています。こうしたがん発生要因から体を守るのが、様々な食物に含まれている栄養素なのです。そのため、バランスのよい食事を摂ることで、多くの栄養素が摂取できるため、結果としてがんの再発予防につながるというわけなのです。
また、適度な運動習慣も推奨されています。手術や入院によって、体力や筋力が低下していることが多く、それらを回復させるという目的のほか、運動することによって体温があがり、免疫機能が高まることも、がんの再発予防が期待できる理由です。
一般的にがんの再発予防として「栄養バランスのよい食事を摂る」「適度な運動を習慣にする」「飲酒や喫煙の習慣を見直す」などが挙げられますが、すべてのがん患者さんに同じように当てはまるとは限りません。その理由は、それぞれのがんによって、適切な食事や運動、生活スタイルは少しずつ異なるためです。
また、がん患者さんの生活は、手術後の痛みや抗がん剤の副作用、精神的な疲れなど心身の状態や家族のサポートの有無などによって大きく変わります。再発予防のために良いことを生活に取り入れるには、患者さんそれぞれの状態に応じて、できることから無理なくステップアップしていくことが大切です。