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食道がん

藤沼秀光先生
このページの監修者
がんへ心身医学療法で
アプローチする医学博士
藤沼秀光先生
クリニック名 藤沼医院
所在地 栃木県河内郡上三川町梁347
電話番号 0285-53-7105

※全国対応可能

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食道がん再発予防のための治療法や副作用、免疫機能を高める日常生活のポイントなどをご紹介します。

食道がんとは

食道とは、体の中心部にあり、のどと胃を繋いでいる管状の臓器のことです。この食道にできるがんを食道がんと呼びます。

日本人が発症する食道がんの場合には、食道の中央付近からがんができるというケースが全体の約半数、次いで食道の下部にできるというケースが多く見られます。また、食道の中にいくつもがんができる場合もあります。

食道がんは食道の内面にある粘膜の表面からできますが、食道の壁の粘膜内にがんがとどまっておりリンパ節転移のない場合は早期食道がんと呼ばれます。さらに、粘膜の下層までにとどまっている場合は表在食道がん、より深い層までがんが及んでいる場合を進行食道がんと呼ばれます。

食道がんの症状

食道がんの場合、初期は自覚する症状がないというケースがほとんどです。進行すると飲食時につかえなどの違和感を感じたり、体重が減少する、胸や背中に痛みを感じる、せきや声のかすれが生じるといった症状が見られます。

例えば飲食物を飲み込む時に胸がチクチクする、熱いものを飲み込んだときに胸にしみるといった症状は一時的に消える場合もありますので注意しておきたいところです。また背中の痛み、せきや声のかすれについてはほかの病気でも見られる症状ですが、検査をするときに食道まで調べるのも重要となってきます。

食道がんの罹患数

2018年の1年間で食道がんと診断された方の数は、25,920例(男性21,353例、女性4,565例)。人口あたりの罹患率を見てみると、人口10万人あたり20.5例(男性34.7例、女性7.0例)となっており、圧倒的に男性の罹患率が高いことがわかります。

また、2020年の死亡数は、10,981人(男性8,978人、女性2,003人)。人口あたりの死亡率については、人口10万人あたり9.4人(男性15.9例、女性3.2例)となっています。

食道がんのステージ別生存率

臨床病期5年生存率
Ⅰ期78.7%
Ⅱ期50.8%
Ⅲ期26.9%
Ⅳ期8.6%

参照元:がん情報サービス https://hbcr-survival.ganjoho.jp/graph#h-title

食道がんを克服するためには

食道がんはどのような病気なのかといった点や、発症した際に見られる症状、罹患率、ステージ別の5年生存率についてまとめてきました。食道がんは男性の方が罹患率が高いという特徴がありますが、男女ともに注意をしておく必要があるといえるでしょう。また、早期に発見して手術を行うことによって5年生存率も変わってくることから、早期発見と再発予防が重要であるといえます。

食道がんの場合、検診や人間ドックで行われる内視鏡検査や上部消化管造影検査がありますので、しっかりと検診を受けること、また気になる症状がある場合には医療機関に相談することが大切です。

食道がんの再発予防のための治療

食道がんの術後補助化学療法

食道がんに対する術後補助化学療法には、5-FUとシスプラチンという抗がん剤が用いられることが一般的です。この抗がん剤は食道がんの標準治療にも用いられているもので、必要に応じて、別の抗がん剤を組み合わせることもあります。

食道がんの術後補助化学療法による副作用

食道がんの術後補助療法によって起こる副作用には、血液細胞の減少・口腔や胃腸粘膜が再生しにくくなる・髪の毛や爪が伸びなくなる・感染症にかかりやすくなる・貧血・吐き気・口内炎・脱毛などがあります。

副作用の症状や程度は個人差が大きいため、患者さんの体調を考慮しながら治療を進めていきます。

副作用が不安な方へ

藤沼秀光先生
藤沼秀光先生
監修医師からのコメント

抗がん剤は、効果が見込める半面、心身への負担も少なくありません。食道がんの標準治療で、思うように食事ができなくなった方にとって、副作用によるさらなる生活の変化は不安に思って当然です。

ただし、副作用は一過性であることがほとんど。少しずつできることを増やして日常生活を取り戻しながら、副作用と上手に付き合って再発予防に取り組んでいきましょう。

食道がんの再発予防のための日常生活の工夫

食道がんの方の食事ケア

食道がんの患者さんの食事は、基本的に制限はありません。ただし、嚥下機能の低下により誤嚥の危険があるため、柔らかく煮たものや、のどごしの良いものを中心に食べましょう。必要に応じて小さく刻んだり、とろみをつけたりするのも有効です。

食欲がない時は、無理して食べる必要はありませんが、水分は摂るようにしましょう。

思うように食事ができずお悩みの方は

食道がんの手術直後の痛みや、誤嚥の不安、飲み込みにくさ、抗がん剤治療による吐き気や口内炎などの副作用が出ている方は、無理して食事内容にこだわる必要はありません。食べられないことへの不安もあると思いますが、まずは、経口補水液などで脱水を予防し、食べられる時に食べられるものを少しずつ摂取してみましょう。

バランスや量を考えるのは体調がもう少し落ち着いてからでも遅くありません。辛い時期ですが、焦らず少しずつステップアップしていけば、がん治療に必要な体力や免疫機能も徐々に改善し、体調も落ち着いてくることでしょう。体調が優れないときには、無理をせず家族や周りのサポートを受けることも必要です。

食道がんの方の運動

食道がんの手術後は、体調に合わせた筋力トレーニングや有酸素運動、家事などで体を動かすことが、体力回復に有効であるとされています。ただし、食道がんの手術後は、逆流性食道炎やダンピング症候群などが起こりやすいため、食後すぐの運動は控えるようにしましょう。

思うように動けずお悩みの方は

食道がんの手術後の痛みや、抗がん剤治療による不調があると、たとえ軽い運動でも難しいかもしれません。その場合は、無理をせず、手足をさすったり、マッサージしたり、無理のない範囲で動かしたりするだけでも、筋力低下対策やリフレッシュにつながります。

また、日光浴したり、腹部を温めたりすることも、がん治療で低下した免疫機能の改善に役立つのでおすすめです。体調が落ち着いてきたら少しずつ体を動かす機会を増やし、体力や呼吸機能の回復、免疫機能の向上を図りましょう。

生活の質を上げながら再発予防に取り組もう

藤沼秀光先生
藤沼秀光先生
監修医師からのコメント

国内のがん治療は、手術・抗がん剤・放射線治療が主流となっていますが、第4の治療法として近年注目されつつあるのが、患者さん自身の免疫力を利用した治療です。従来の治療法は、攻撃力が高く効果が目に見えやすい治療ですが、いずれも正常な細胞にもダメージを与えてしまいます。しかし、免疫の力でがんを治療するという方法は、体に必要以上のダメージを与えなくて済む可能性があるのです。

免疫力は様々な要因によってバランスが変化し、特に生活の質が深く関係しています。おいしく食事ができる、気持ちよく体を動かせる、日常生活がストレスなく送れるなど、質の高い生活をすることで、免疫機能が正常にはたらき、がんの再発予防が期待できます。

私の医院では、がんの再発を予防する代替療法のひとつとして、免疫機能改善効果が期待できる「冬虫夏草」を取り入れています。甲状腺がんによって低下した免疫機能を回復し、甲状腺がんの再発予防につながる可能性があります。

冬虫夏草とは

冬虫夏草とは、昆虫の体内に寄生し体内の養分を吸収することで子実体(キノコ)を成長させる、バッカク菌類のキノコです。元々はチベットやネパールなどの高山帯に生息する、オオコウモリガの幼虫に寄生しているもののみを冬虫夏草としていました。現在では特定のものを指すわけではなく、同種の総称となり、日本国内でも数百種類の冬虫夏草が存在します。

免疫機能改善作用や、抗がん作用が期待できる有用成分が発見されてから、世界的にも注目されるようになりました。天然物の冬虫夏草は大変希少であるため、現在商品化されているものは、多くが人工培養によるものです。残念なことに、今なお偽物や粗悪品が流通していることが問題となっています。購入にあたっては、安全性や品質がしっかりしている製造元を選ぶことが大切です。

がんへの働きが期待される
冬虫夏草とは?

食道がんの再発を知る

食道がんの手術を受けた場合でも、がんの状態によっては再発や転移が起こる場合があります。食道がんの再発率やその部位、再発後の治療や生活への影響などについてみてみましょう。

食道がんの再発率

日本国内のデータによると、食道がん手術後の再発率は30~50%とされています。再発は、リンパ節や局所再発が20~70%、遠隔転移が10~50%、両者の複合が7~27%となっているようです。食道がん切除後の再発予後は良好ではなく、再発診断時から5~10ヶ月程度の生存期間となる場合が多いといわれています。

参照元:オンコロ https://oncolo.jp/cancer/esophageal-cancer-recurrence#:~:text=日本の食道がん,にみられています。

食道がんの再発・転移しやすい部位

食道がんが再発・転移しやすい部位は、リンパ節・肺・肝臓・骨など。再発・転移に対しては、部位や患者さんの状態に合わせた治療が選択され、多くの場合は、延命や症状緩和を目指す治療となります。頸部に限られたリンパ節転移の場合は、がんを取り切れることもあります。

食道がんが再発するとどうなる?

再発後の食道がんの治療

食道がんの再発がみられた場合、再発した部位や症状、初回治療法やその効果などをふまえたうえで、治療法を選択します。再手術は少なく、胸部や腹部のリンパ節への再発では、放射線治療か抗がん剤治療、肺や肝臓、骨への転移がある場合は抗がん剤治療が一般的です。

再発後の暮らし

食道がんの手術後や再発後の生活で注意が必要なのが、誤嚥や逆流性食道炎、ダンピング症候群です。逆流性食道炎やダンピング症候群については、食事面だけでなく生活面を含めた工夫が必要となります。

また、誤嚥については、食事面での工夫のほか、必要に応じて嚥下リハビリテーションを受けるのもひとつの方法です。

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