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胆嚢がん・胆管がん

藤沼秀光先生
このページの監修者
がんへ心身医学療法で
アプローチする医学博士
藤沼秀光先生
クリニック名 藤沼医院
所在地 栃木県河内郡上三川町梁347
電話番号 0285-53-7105

※全国対応可能

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胆嚢がん・胆管がん再発予防のための治療法や副作用、免疫機能を高める日常生活のポイントなどをご紹介します。

胆嚢がん・胆管がんとは

肝臓から分泌された胆汁が十二指腸に流れ出るまでの経路が胆道です。胆嚢管という細い管を介して、胆汁を一時的に貯留しておく袋状の部分が胆嚢です。胆道にできるがんを胆道がん、胆嚢管と胆嚢にできるがんのことを胆嚢がんといいます。胆道がんは、肝内胆管がん、肝外胆管がん、胆嚢がん、乳頭部がんに分類されますが、肝内胆管がんと肝外胆管がんが胆管がんです。

胆嚢がん・胆管がんの症状

初期はあまり特徴的な症状が現れないことが多いです。進行して他の臓器に進展すると症状が出てきます。

多く見られる症状は、右わき腹の痛みです。上腹部や右の肋骨下に鈍痛が現れます。胆石と合併していることもありますが、その場合、右の背中へ強い痛みが起こりやすいです。また、胆汁の通路である胆道が閉塞されると黄疸が出ます。右の肋骨下の腫瘤や体重減少も症状のひとつです。

胆嚢がん・胆管がんの罹患数

2018年に胆嚢がん・胆管がんと診断された数は22,201例でした。性別の内訳は、男性11,926例、女性10,275例です。男女差はそれほどありません。同年の男性の前立腺がんは92,021例、女性の乳房がんは93,858例でした。大腸、胃、結腸、肺といった罹患数が多い部位のがんと比較すると、数は多くはありません。

年齢では、40代から50代にかけては少数ですが、60歳を増えてから年齢が上がるごとに症例も増加する傾向が見られます。人口10万人に対する人数では、50~54歳(7.3人)、55~59歳(13.7人)、60~64歳(28.1人)、65~69歳(50.8人)、70~74歳(75.8人)、75~79歳(115人)です。

参照元:がん種別統計情報 がん情報サービス(https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/9_gallbladder.html)

胆嚢がん・胆管がんのステージ別生存率

がんメディカルサービスのデータによると、ステージ別5年生存率はステージ1(59.5%)ステージ2(27.1%)ステージ3(17.0%)ステージ4(2.8%)となっています。罹患者数は少ないものの、進行してからの発見が多いのが特徴。そのため手術率が低く、ステージ1でも約60%の生存率です。

参照元:がんメディカルサービス(https://www.g-ms.co.jp/gan-zisyo/tan-gan/)

がん種別統計情報の罹患数と死亡数の年次推移では、毎年増加傾向はみられますが、2005年から増加が顕著になり、2013年に少し減少しています。死亡者数は、2011頃から横ばいです。

参照元:がん種別統計情報 がん情報サービス(https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/9_gallbladder.html)

胆嚢がん・胆管がんを克服するためには

膵胆管合流異常症が胆嚢がんのリスクを、印刷工場で使用される化学物質ジクロロメタン、1,2-ジクロロプロパンへの高濃度曝露が胆管がんリスクを高める要因であることが分かっています。その他の危険因子は不明です。ほかのがんと同様に、禁煙、節度ある飲酒、バランスのいい食事、運動などが大切だといわれています。

上記のデータから、胆嚢がん・胆管がんは、発見が遅いのが特徴です。発見が遅れるほど、生存率が厳しくなります。そのため、胆嚢がん・胆管がん生存率を高めるには早期発見と再発予防が重要です。

胆嚢がん・胆管がんの再発予防のための治療

胆嚢がん・胆管がんの術後補助化学療法

胆道がんの一種である胆嚢がん・胆管がんに対する術後補助化学療法は、有効性が証明された方法がまだ確立されていません。がんの進行度により、ジェムザールやTS-1といった抗がん剤を用いた術後補助化学療法も行われます。

胆嚢がん・胆管がんの術後補助化学療法による副作用

術後補助化学療法による副作用には、血圧上昇・呼吸困難・咳・血尿・食欲不振・吐き気・嘔吐・下痢・便秘・口内炎・胃部不快感・頭痛・めまい・不眠・知覚異常・発疹・脱毛・かゆみ・疲労感・倦怠感・発熱・体重減少・関節痛・寒気・味覚異常・鼻血・むくみ・体重増加・疼痛・ほてり・胸部不快感などがあります。

様々な症状がありますが、副作用の現れ方には個人差があり、症状に合わせて適切な処置や治療スケジュールの調整などを行いながら、治療がすすめられます。

副作用が不安な方へ

藤沼秀光先生
藤沼秀光先生
監修医師からのコメント

胆嚢がん・胆管がんの手術が完了したものの、腹部の違和感や痛み、黄疸、食欲不振などに悩まされている患者さんも少なくありません。治療前との生活の変化に気落ちする患者さんにとって、副作用の負担は大きく感じるものでしょう。

しかし、副作用は一過性です。副作用の様子をみながら、基礎体力をつけ免疫機能を改善していき、日常生活は徐々に取り戻していきましょう。

胆嚢がん・胆管がんの再発予防のための日常生活の工夫

胆嚢がん・胆管がんの方の食事ケア

胆道がんの患者さんの食事は、なるべく脂質を控え、消化の良いものを中心にした食事が基本です。消化吸収に時間がかかる場合があるため、まずは、少量から回数をわけて食べましょう。

また、大豆製品や魚類などから良質のたんぱく質を摂るようにし、香辛料やカフェイン類、アルコール類は刺激となりやすいため、控えることをおすすめします。

思うように食事ができずお悩みの方は

胆嚢がん・胆管がんの手術による腹部の違和感や、抗がん剤治療による食欲不振、吐き気や口内炎などの副作用が出ていると、食事をするのが辛い時もあるかもしれません。そのような時は、無理してまで食事を摂る必要はありません。

体力や免疫力の維持のため、まずは、経口補水液などで脱水を予防しましょう。体調が落ち着いた時に、食べられるものを少しずつ摂取するので十分。バランスや量を考えるのは体調がもう少し落ち着いてからでも遅くありません。

胆嚢がん・胆管がんの方の運動

胆道がんの患者さんが運動を始める目安は、日常生活が無理なく送れるようになった頃がおすすめです。無理のない範囲でウォーキングやヨガなどの有酸素運動、入院中に落ちてしまった筋力を回復させるための筋力トレーニングなどからスタートしてみましょう。

思うように動けずお悩みの方は

胆嚢がん・胆管がん手術後の痛み、黄疸や肝機能の低下、胆道ドレナージなどの影響で、思うように動けないという方は、手足をさすったり、マッサージしたり、身体をほぐすことから始めましょう。筋力低下対策やリフレッシュにつながります。

また、日光浴したり、腹部を温めたりすることも、がん治療で低下した免疫機能の改善に役立つのでおすすめです。体調が落ち着いてから少しずつ体を動かす機会を増やし、体力や免疫機能の向上を図ることができます。 

生活の質を上げながら再発予防に取り組もう

藤沼秀光先生
藤沼秀光先生
監修医師からのコメント

がんの再発予防でカギとなるのは、患者さん自身の持つ免疫力です。免疫力は、様々な要因でバランスが変化し、標準治療によるダメージによっても低下します。治療後の食欲不振や疲れやすさなど、術後の生活の不調は、免疫の低下が原因の一つなのです。

逆に言えば、おいしく食事ができるようになる、気持ちよく体を動かせるようになる、生活の質をアップさせていくことが、免疫機能の正常化につながり、再発予防の一環になります。

私の医院では、がんの代替療法のひとつとして、免疫機能改善効果が期待できる「冬虫夏草」を取り入れています。私自身が冬虫夏草の力を目の当たりにした経験があるだけでなく、冬虫夏草の効用には多くのエビデンスが報告されているためです。胆嚢がん・胆管がんやその治療によって低下した免疫機能の回復にも、効果が期待できます。

冬虫夏草とは

冬虫夏草とは、昆虫の体内に寄生し体内の養分を吸収することで、子実体(キノコ)を成長させるバッカク菌類のキノコです。チベットやネパールなどの高山帯に生息する、オオコウモリガの幼虫に寄生しているものは希少価値が高いことで知られています。

古くから生薬として重用されてきた歴史があり、近年では、中国の陸上選手の栄養管理に取り入れられたことで、世界的に注目されました。これまでも研究により、免疫機能改善作用や、抗がん作用が期待できる有用成分が発見されています。

天然物の冬虫夏草は大変希少であるため、現在商品化されているものは、多くが人工培養によるものですが、品質や有用成分に差異はありません。しかしながら、人工培養ができるようになっても、まだまだ希少価値が高い冬虫夏草は、偽物や粗悪品の流通が問題となっています。

そのため、購入する際には、安全性や品質管理がしっかりしている信頼できる製造元を選ぶことが大切です。

がんへの働きが期待される
冬虫夏草とは?

胆嚢がん・胆管がんの再発を知る

胆道がんの手術を受けた場合でも、がんの状態によっては再発や転移が起こる場合があります。胆嚢がん・胆管がんの再発率やその部位、再発後の治療や生活への影響などについてみてみましょう。

胆嚢がん・胆管がんの再発率

胆道がんは、手術後5年間に再発が多く見られます。特に、手術後2年間に再発する患者さんが多いというデータも。

参照元:ライフライン21 がんの先進医療 蕗書房 https://gan-senshiniryo.jp/cancer/gallbladder-cancer/cancer_369

胆嚢がん・胆管がんの再発・転移しやすい部位

胆道がんの再発・転移しやすい部位は、周囲のリンパ節・肝臓・肺・腹膜などです。腹膜の場合は、局所的ではなく、がんが腹膜に散らばる腹膜播種としてみつかる場合があります。また、膵臓などへの浸潤が発生するケースも見られます。

胆嚢がん・胆管がんが再発するとどうなる?

再発後の胆嚢がん・胆管がんの治療

胆道がんが再発・転移した場合は、抗がん剤治療が基本です。骨への転移によって痛みがある場合は、痛みを和らげる目的で放射線療法が検討されることもあります。

再発後の暮らし

胆道がんの手術後や再発後、胆道ドレナージの処置が必要となる場合があります。胆道ドレナージは、がんで詰まった胆道による、胆汁の滞留を解消するための処置です。経鼻的に体外に排出させる方法と、体内にステントを置き、腸管に流す方法があります。

日常生活の中で、胆道ドレナージに気を配る必要があり、体調不良や変化があった場合には、早めに対処することが大切です。

胆嚢がん・胆管がんの生存率

がん 実測生存率 相対生存率
全がん 58.8% 66.4%
胆嚢がん・胆管がん合計 26.1% 29.1%
胆嚢がん・胆管がんⅠ期 52.0% 58.2%
胆嚢がん・胆管がんⅡ期 23.2% 25.7%
胆嚢がん・胆管がんⅢ期 15.8% 17.0%
胆嚢がん・胆管がんⅣ期 2.0% 2.2%

胆嚢がん・胆管がんは、手術でできるだけ完全にがんを取りきる方法が検討・実施されることが一般的であるため、Ⅰ期の生存率はがん全体の数値よりも高いものとなっていると考えられます。

手術や術後補助化学療法などの治療と併せて、免疫機能を高める生活を心がけることが再発予防につながるでしょう。

参照元:全国がんセンター協議会の生存率共同調査(2020年12月集計)による2010-2011年数値 https://kapweb.chiba-cancer-registry.org/full

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