冬虫夏草には、免疫機能を高める有用成分が含まれており、がんへのはたらきが期待されています。ここでは、冬虫夏草の概要と、エビデンス(科学的根拠)を踏まえたがんへのはたらきなどについてご紹介します。
冬虫夏草には、免疫機能を活性化させるといわれているβ‐グルカンや多糖類が多く含まれているのが特徴です。これらの成分のはたらきで、がんによって低下している免疫機能を高め、治療効果の向上や、再発予防が期待されています。
放射線や薬剤によって、免疫機能を低下させたマウスを用いた実験によると、冬虫夏草の抽出物を摂取させることで、免疫細胞の減少抑制、白血球数の回復促進、造血幹細胞や骨髄にはたらきかける作用などが確認されているようです。この結果から、冬虫夏草が免疫力の向上や維持に役立つ可能性があると示唆されています。
これまで正常だった細胞が、何らかの原因によって遺伝子変異を起こすことでがん細胞は発生します。通常であれば、体内の免疫機能がはたらいてがん細胞を攻撃したり、取り除いたりして健康を守ることができますが、免疫力が低下していると、がん細胞を抑えきれず、増殖や再発につながってしまう場合も。
免疫力はQOL(生活の質)にも影響を与えます。免疫力が低下していると、感染症やがん治療の副作用が生じやすくなり、苦痛やストレスが増加。その結果、さらに免疫力が低下してしまうという悪循環が生じることもあるようです。
このように、がんと免疫、QOLは密接にかかわっているため、日頃から免疫力を高めるような生活習慣(規則正しい食事や適度な運動、飲酒や喫煙の見直し、ストレス解消など)を心がけることが、がんの再発予防につながるといえます。
※参照元:わかさの秘密|冬虫夏草 https://himitsu.wakasa.jp/contents/mushroom/
冬虫夏草は、免疫力を高め、がんの再発を予防すること以外にも様々な効果が期待できます。
日々の生活習慣が関わる生活習慣病。食生活や運動習慣、喫煙・飲酒のほか、ストレスも発症の原因とされています。さまざまな要素が生活習慣に関わっていると考えられていますが、冬虫夏草には生活習慣病を予防する成分が含まれていると考えられています。
さまざまな原因で発症する糖尿病。膵臓の細胞が何らかの原因で壊されて発症するもの、食事や運動不足などの生活習慣によって発症するものなどがあります。こちらの記事では、冬虫夏草に期待されている糖尿病への効果について紹介しています。
脳の病気や障害を受けることによって発症する認知症ですが、近年脳機能や老化の改善が期待できる物質が発表されています。カイコ冬虫夏草(ハナサナギタケ)から抽出された物質が、脳機能改善などの効果を示すと報告されています。
さまざまな原因が考えられる耳鳴り。耳鳴りはめまいを伴うこともあり、症状がよりストレスとなってしまうことでさらなる耳鳴りを引き起こすといった悪循環に陥ることも。こちらのページでは、冬虫夏草に期待される耳鳴りの効果について紹介しています。
アトピー性皮膚炎は、免疫学的機能異常や皮膚のバリア異常、生活環境などさまざまな原因が考えられます。そこでこの記事では、アトピーの改善が期待されている冬虫夏草に含まれる成分について紹介しています。
食習慣や運動不足などによって引き起こされることが多い肥満。こちらの記事では肥満対策が期待できるとされている冬虫夏草に含まれる成分についてまとめていますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
ストレスは日常のさまざまな変化や刺激によって引き起こされます。冬虫夏草に含まれる成分の中には、ストレス改善につながることが期待される成分が含まれているとされています。どのような成分が含まれているのかをご紹介していきます。
不眠症などさまざまな種類がある睡眠障害。ストレスや生活環境、何らかの疾患によるものなど、原因も非常に多岐に渡っています。このような睡眠障害にも冬虫夏草に含まれる成分が作用するのではと期待が寄せられています。
何らかの原因により腎臓の糸球体や尿細管が冒されて腎臓の働きが悪くなる腎臓病。急性糸球体腎炎(急性腎炎)や慢性糸球体腎炎(慢性腎炎)などさまざまな種類がありますが、それぞれ原因や症状、進行のスピードなども異なります。
冬虫夏草は、古くから滋養強壮や不老長寿をもたらす生薬として、重用されてきたバッカク菌類のキノコです。キノコといえば、樹木から発生するものが一般的ですが、冬虫夏草は昆虫の体内から発生します。冬の間に昆虫の体内に菌糸体(根)を増殖させて養分を吸収、夏場になると子実体(キノコ)に生長するという、独特な特徴をもっています。
冬虫夏草という名前は、「冬は虫の姿で過ごし、夏になると草(キノコ)になる」という生長の様子から名づけられたようです。
今でこそ、人工培養が可能となっていますが、チベットやヒマラヤなどの高山帯でしか採集できない天然物の冬虫夏草は、今も変わらず希少価値が高く、中国をはじめとした生薬市場では高値で取引されています。また、地球温暖化や乱獲の影響で、冬虫夏草の数が激減していることも、希少性に拍車をかけている状況です。
冬虫夏草を摂取するにあたっては、効果はもちろんですが、副作用の有無もきちんとチェックしたうえでの利用がおすすめです。免疫機能を高め、がんの再発予防に役立つとされている冬虫夏草の副作用について詳しくご紹介します。
「年齢とともに体調を崩しやすくなってきたのが悩みでした。そんな時に「冬虫夏草が免疫力アップによい」と聞き、飲み始めました。まだ、始めたばかりですが、徐々に体調が整ってくれることを願っています。免疫力は感染症対策にも大切なので、高齢の両親にも勧めたいです」
冬虫夏草を試してみたいけれど、効果や飲みやすさが気になるという方も多いはず。冬虫夏草を検討する際の参考として、実際に冬虫夏草を飲んでいる方の口コミをご紹介します。
βグルカンは、きのこ類や酵母の細胞壁に多く含まれる多糖類の一種で、食物繊維の仲間です。胃腸で消化・分解されず、腸内で免疫細胞にはたらきかけるとされています。がんによって低下している免疫機能の向上にはたらくとされており、再発予防に役立つことが期待されている成分です。
マンニトールは、糖アルコールの一種で、甘みのある白色の水溶性成分です。きのこ類や昆布などに多く含まれています。がん治療中の乏尿を防ぎ、腎障害を抑えるはたらきがある成分です。
コルジセピンは、冬虫夏草の一種であるサナギダケで産生されます。DNAやRNAの核酸構成成分・アデノシンと似た化学構造が特徴です。体内に吸収されやすく、古くから滋養強壮剤としても重用されてきました。
メラトニンは、睡眠と覚醒をコントロールするホルモンです。脳の松果体でも生成されます。高い抗酸化作用をもち、活性酸素から核DNAやミトコンドリアDNAを保護することで、がんの再発予防に役立つとされています。
冬虫夏草は、天然物のほか人工培養によっても採集が可能です。培養方法によって培地や菌糸体(根)、子実体(キノコ)に違いがあります。人工栽培によって手に入れやすくなったとはいえ、依然として希少な冬虫夏草は、偽物や粗悪品が出回っている場合もあるため、安全で良質の冬虫夏草を選ぶコツを知っておくことは重要です。
希少価値が高い冬虫夏草は、その形状によっても価格相場が大きく異なります。原型、粉末、錠剤、ドリンク剤などのタイプ別の価格相場をチェックしておけば、冬虫夏草を購入する際の参考になります。
昔から宮廷料理の食材として用いられてきたように、冬虫夏草は食材として使用されることもあります。中華料理や韓国料理などに使用されますが、特有の味や匂いはほとんどなく、ほかの食材の邪魔をすることもありません。
冬虫夏草の摂取には、免疫力の活性化や老化防止、生活習慣病の予防や改善といったさまざまな効能が期待されています。そこで、どのような効能があると考えられているのかを紹介。ぜひチェックしてみてください。
近年冬虫夏草の急激な人気の高まっています。このことで価格の高騰や乱獲が起き、偽物や粗悪品が出回るようになってしまいました。このことから、冬虫夏草を取り入れる際には、偽物や粗悪品に十分注意する必要があります。
冬虫夏草はほとんど匂いや味がない食材であり、中華料理や漢方薬などに古くから用いられてきました。クセがないためどのような料理にも用いることができ、中華料理や韓国料理のほか、お酒に漬け込んだ商品なども販売されています。