がんの再発予防や抗がん剤・放射線治療の副作用の緩和など、がんの代替療法に役立つといわれている冬虫夏草。しかし、免疫力が低下しているがん患者さんが摂取する場合、特に気になるのは副作用の有無ではないでしょうか。ここでは、冬虫夏草の摂取で考えられる副作用について詳しくご紹介します。
冬虫夏草はキノコ類の一種であるため、薬で生じるような副作用は基本的にないといわれています。しかし、様々な有用成分を含んでいるキノコなので、体質や体調によっては、合わない場合もあるようです。
がん患者さんをはじめ、何らかの持病の治療中や服用している薬がある方は、冬虫夏草を摂取する前に医師に相談したほうがよいでしょう。
GMP(Good Manufacturing Practice:適正製造規範)とは、原材料の搬入から製造、出荷までの全過程を通して、製品が「安全」かつ「一定の品質」で保持されるための管理基準のことです。つまり、GMP認定はこうした高い管理基準のもと、管理製造された製品であることを意味します。
GMP認定によって、製造過程で生じる成分量の均一化、汚染などによる有害物質混入の防止などの品質や安全が保たれるというわけです。
冬虫夏草を配合した健康食品は数多くありますが、すべての製品がGMP認定を取得しているわけではありません。そのため、製品によっては、冬虫夏草の配合量にバラつきがあるものや、異物が混入しているものがあるかもしれないというわけです。
冬虫夏草を含む健康食品は、毎日口にするものであるため、安全性や品質は妥協することなくチェックするのがおすすめ。GMP認定は、その判断材料として役立つものといえます。
品質が低い冬虫夏草も残念ながら流通しているのが現状です。安全性試験をクリアしていないような品質が低い冬虫夏草は、成分のバラつきや菌の変異・失活などのリスクが考えられます。有害物質による汚染リスクもゼロではありません。
身体のために摂取する冬虫夏草が健康を害するものとならないよう、品質や安全がしっかりと保証されているものを選ぶことをおすすめします。
冬虫夏草は希少なものであり、生薬市場では高値で取引されています。それ故に、重量をごまかして利益を得ようとするケースもあるようです。
その一例に、中国で取引された冬虫夏草に重金属が大量に混入されていた事件があります。この事件は、広州市内の生薬市場で購入・検査した冬虫夏草から、食料衛生基準の10~400倍もの鉛やカドミウムが検出されたというものです。
表面上は問題なく見えるものの、冬虫夏草の中に重金属を含ませ重量を水増しするという、悪質な手法が多いことも大きな問題となっています。
※参照:東洋学術出版社http://www.chuui.co.jp/cnews/000984.php