がんの手術を経ての退院は、本人も家族もうれしいものですが、抗がん剤治療中の生活には、様々な不安要素があるのも事実です。心身両面での不安や困りごとを少しでも和らげ、患者さんを笑顔にするため、家族が提案できることをご紹介します。
「がんは治せる病気」といわれるようになった昨今ですが、手術や抗がん剤治療が終わったからといって、完治というわけではありません。副作用や体調の揺らぎ、気持ちの浮き沈み、再発の不安など、退院後や抗がん剤治療中の日常生活で、様々な不安や困りごとに悩まれている患者さんやご家族は少なくありません。
がんになってしまった大切な人を、少しでも元気づけたい、サポートしてあげたいという気持ちはあるものの、「何もしてあげられない」「どうすればよいかわからない」というジレンマを抱えているご家族もいるのではないでしょうか。
がんには免疫の低下が関わっているため、治療効果の向上や再発予防には、免疫力を高めることが大切です。手術や抗がん剤による直接的な治療は医師にしかできませんが、がん患者さんのそばにいる家族にしかできないサポートもあります。それは、がん患者さんをたくさん笑顔にすることです。たくさん笑うことによって免疫機能が向上することは、科学的にも証明されています。
患者さんのことを一番よく知っている家族だからこそできること―温泉や旅行出かける、新しい趣味を楽しむ、おいしいものを食べる、動物と触れ合う、闘病生活に役立つアイテムを見つける―
あなたの大切な人を、どんなことで笑顔にできるでしょうか?
がん患者さんを温泉に連れていくことは、本人の体調に問題がなければ可能です。がん患者さんに配慮した対応をしてくれる宿泊先も増えていますので、気兼ねなく温泉を楽しむことができます。いつもよりもゆとりある計画をたて、事前準備をしっかり整えたうえで出かけましょう。
がん患者さんの気分転換やストレス解消には旅行がおすすめです。無理のない計画をたてれば、家族や友人との楽しい時間を過ごすことができます。旅行によって免疫細胞が元気になるという調査結果も。体調の良し悪しに関わらず、事前に医師に相談しておくと安心です。
ヨガは様々な研究から、免疫力を向上させる効用が報告されています。健康づくりやストレス解消として人気のあるヨガは、がん患者さんの体調管理にも役立ちそうです。専門的なスタジオに通わなくても、ヨガマットを敷くスペースさえあれば、自宅でも気軽に自分のペースで楽しむことができます。
がん患者さんは安静にしていなければならないというのはひと昔前の話です。今では、治療を乗り切る体力づくりや、精神健康の向上のために、無理のない範囲で体を動かすことが推奨されています。ウォーキングやスクワットなど、気持ちよくできるスポーツを始めてみましょう。
動物は人間の心を癒すとされています。アニマルセラピーは、この効果を応用したものです。これは、犬や猫などの身近な動物にも当てはまり、ペットを飼うことによって、がん患者さんの不安やストレスの緩和効果が期待できるようです。
抗がん剤の副作用で生じる味覚障害によって、食欲不振に悩まされているがん患者さんは少なくありません。味覚障害には3つのタイプがあり、タイプに合った調理のコツを知ることで、食事が食べやすくなります。
抗がん剤の副作用で口内炎ができてしまうと、痛みで歯磨きがとても辛いものになってしまいます。食べることもままならない状態であっても、感染症予防のため、毎日の口腔ケアは欠かせません。抗がん剤治療中には、がん患者さんのセンシティブな口腔環境に配慮された歯磨き粉やケア用品がおすすめです。
抗がん剤の副作用で起きる爪のトラブルは様々です。日頃からの爪や指先のケアには、オイルやクリームでの保湿のほか、爪の保護として、爪テープやマニキュアが役立ちます。また、爪を正しく切ることも爪のトラブル対策として効果が期待できるようです。
そもそもがん患者や重篤な症状の患者が医師から宣告される余命というのはどういうものなのでしょうか? この言葉の表す実際の意味と、それに立ち向かうための心の持ち方、少しでも余命を伸ばすための方法などについて解説していきます。
がんの手術を受けた後は、どうしても不安な気持ちになってしまいます。そんな時の助けになるのが、大好きな趣味に熱中すること。この記事では、がんの手術後につきまとう不安や、そんな気持ちに対する趣味の役割などについて解説しています。
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