ここでは、EBV(エプスタインバーウイルス)感染によるがん発症の関係性や検査、予防のために出来ることを詳しく解説します。
がん予防のために注意して日常生活を送られるよう、ポイントもお伝えします。ぜひ、参考にしてください。
EBV(エプスタインバーウイルス)感染は、ヘルペスウイルスの仲間で、世界的にもありふれたウイルスです。日本人の多くは、乳幼児にEBVに感染しており、成人の9割以上が少なくとも感染していると言われています。
しかし、一生のうちで症状を発症することは少ないですが、潜伏感染の状態となります。
感染する主な経路は、キスなどによって感染者の唾液が口などの粘膜に付着することが特徴的なウイルスです。
多くの人が感染してもがんを発症しない、潜伏感染の状態ですが、一部の人はがんを発症させます。しかし、十分に解明されていません。
EBVが引き起こすがんは、悪性リンパ腫や上咽頭がん、胃がん、唾液腺がんなど多様です。EBVが持つ遺伝子が何かしらの関わりがあると考えられていますが、根本的な原因は解明できていません。
上記のがんは、EBVに合わせて喫煙や過度の飲酒などの生活習慣によって引き起こされると考えてよいでしょう。
日本だけではなく世界中で9割以上の人が、EBVに感染していると言われています。ほとんどのは乳幼児に感染し、ウイルスは体内に一生残る状態になります。
ウイルスは、感染している人との唾液をとおして感染しますが、衛生状態が良いと感染しにくいとされています。思春期に初めて交際した人とキスをしたことで、ウイルスをもらうため、「キスの病気」と呼ばれるのが特徴的です。
EBVに感染した後は、ほとんどの人は軽い風邪の症状が出るだけで自然に治ります。多くは何か悪さをするウイルスではなく、感染したことにすら気づかない方が多いです。
ただし、乳幼児の頃ではなく思春期以降に初感染すると、伝染性単核球症という病気を引き起こすことが多いです。症状は数日から2週間ほど続く発熱やのどの痛み、のどの腫れ、リンパ節の腫れなどがあります。熱が下がらない、全身のだるさがひどいなど症状がある場合は、入院して治療を受けることになります。
EBV感染は、血液検査により体内にあるウイルスを調べることができます。EBVにより伝染性単核球症になった場合は、確定診断するために固有の抗体を調べる血液検査を行います。抗体は、EBVのような特定の異物による攻撃から、身体を守るために免疫系が作り出すタンパクです。
ほかにEBVによりがんを発症したと疑う場合は、血液検査だけではなく全身を調べます。EBV感染による症状と、伝染性単核球症や発症したがん特有の症状などから、ウイルスによるものか確定していきます。
EBVはウイルスであるため、そのウイルス自体を体内から無くすための効果的な治療薬はありません。もちろん、抗生物質は効果はないです。
そのため、伝染性単核球症で高熱があれば解熱鎮痛剤、リンパ節の腫れがあればステロイド薬、のどの痛みで食事がとれない場合は点滴治療といった、症状に合わせた治療を行います。また、がんを発症した場合は、がんの症状に適した治療を行うことになります。
悪性リンパ腫や上咽頭がんを発症するリスクを高めるのは、このEVウイルス感染と生活習慣が合わさったことによります。がん予防のために、日常生活で出来ることがいくつかあります。次のとおりです。
生活習慣を整えることでがん予防にもなるため、意識した生活を送りましょう。