動物は人間の心を癒すとされています。これは、犬や猫などの身近な動物にも当てはまり、ペットを飼うことによって、がん患者さんの不安やストレスの緩和効果が期待できるようです。ここでは、がん患者さんがペットを飼う際に気をつけたいポイントをご紹介します。
動物と触れ合うことで、なぜか落ち着いたり、癒されたりした経験がある方は多いのではないでしょうか。これは、動物がもつ癒しの力によるとされています。この力を応用したのが、アニマルセラピーです。現在、アニマルセラピーは、病院や福祉施設、養護施設、刑務所など、多様な場で役立てられています。
ペットとして飼われることが多い犬や猫にも、人の心を癒す効果が期待されています。海外で実施された調査によると、ペットを飼っている人は飼っていない人よりも、病院に行く回数が年間20%減少したという結果がみられているようです。
※参照元:日本アニマルセラピー協会 https://animal-t.or.jp/html/about-animaltherapy/more-animaltherapy.html
がん患者さんの中には、不安やストレスを抱えながら治療を続けている方も少なくありません。動物のもつ癒しの力によって、こうした心の揺らぎが緩和されると、免疫を司る自律神経のバランスが整い、免疫力の向上が期待できます。
また、ペットを飼うことで、散歩に出かけたり、ペットと遊んだりというような、生活のハリや充実感がうまれることも、ストレスや不安の緩和、ひいては、がんの再発予防につながるようです。
がんになったからといって、ペットを飼うことを諦める必要はありません。ペットは、闘病を支える心強いパートナーとなってくれることでしょう。
ただし、がん患者さんは、健康な時と比べて免疫力が低下しています。非常に稀とされていますが、ズーノーシス(動物と人間の間で感染する病気)には注意が必要です。
飼い始めればペットは家族の一員です。傍においてたくさん可愛がりたい気持ちはあるかと思いますが、次の点を心がけたうえで、ペットを飼うようにしましょう。