生活習慣を改善することで、がんの予防効果があることが分かっています。どのように自分の生活習慣を改善すれば良いのか、項目別にチェックしていきましょう。
がんの発症要因は様々あります。その中でも、生活習慣が原因によって引き起こされるがんは男性で50%以上、女性でも27%以上になると言われています。
これらのがんは、生活習慣を改善することで予防できると考えられるのです。
日本人を対象とした研究によって、科学的根拠に基づくがん予防、日本人のためのがん予防法というガイドラインが作成されていますが、その内容は主に生活習慣の改善です。がん予防のために何ができるのかを知り、普段の生活を見直すことががん予防に繋がります。
アルコールに含まれるエタノールが分解されて発生するアセトアルデヒドは、発がん性があることが分かっています。アルコールを摂取することで、大腸がん、食道がんなどの発がんリスクが高まるため、アルコールを摂取するときには1日の摂取量目安を守り、節酒することを心掛けましょう。
また、飲酒と喫煙には交互作用があり、よりがんの発生リスクが高まります。禁酒・禁煙するだけでがんの罹患リスクは低下することも覚えておきたいですね。
運動量が多い方ががんの罹患リスクが低いことが研究によって明らかになっています。運動をすることにより肥満の解消や免疫機能がアップするなどが要因だと考えられています。
また、運動することで結腸がんのリスクを確実に軽減することができ、乳がんリスクを下げる可能性があることも分かっています。運動不足は肥満や高血圧、糖尿病などのリスクも高めるため、適切な運動量を知り、普段から運動するよう心がけることが大切です。
たばこの煙には発がん物質が含まれていることが分かっており、喫煙することで口腔がん、副咽頭がん、咽頭がん、肺がん、食道がんなど様々ながんの発生に繋がります。非喫煙者と喫煙者のがんリスクは全体で1.5倍以上、肺がんに限っては相対リスクが10倍以上にもなると言われています。
ただし、喫煙者でも禁煙することで生涯非喫煙者と同等までがんの罹患リスクを低下させることも可能です。罹患リスクを生涯非喫煙者と同等にするためには部位別で5~21年以上が必要となりますので、できるだけ早く禁煙することが大切です。
太り過ぎだけでなく、痩せ過ぎでもがんの罹患リスクを高めることが分かりました。肥満指数であるBMIで、男性は21~27、女性は21~25程度にすることが健康の目安となります。肥満になると高血圧症や脂質異常症など他の病気を引き起こすリスクもあるため、まずは適正体重を知り、それに近づけるよう心がけましょう。
がんを予防するポイントとして、食塩摂取を控えること、野菜や果物をしっかりと摂取すること、熱い食べ物・飲み物は冷ましてから摂ることが大切だと言われています。
また、大腸がんは動物性タンパク質が要因として引き起こすとされているため、赤肉や加工肉の摂取量が多くなると罹患リスクが高まります。食事は塩分に注意し、バランスよく食べることを心がけましょう。