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禁煙によるがん再発予防

がんの発生リスクを上げると言われている喫煙。ここでは、喫煙とがんの関係や喫煙によってどのようにがんリスクが高まるのか、がんリスクを下げるためにはどうすれば良いのかについて解説します。

がんと喫煙の関係

これまでの研究から、喫煙との関連が確実ながんが明らかになっています。

たばこを吸う人のリスクは1.5倍

たばこの煙には発がん物質が含まれていることが明らかになっており、喫煙によってがんリスクが高まることは間違いありません。がんになった人のうち、男性の30%、女性の5%はたばこが要因になったと考えられているのです。

また、日本人で喫煙者と非喫煙者を比較した場合、がんになるリスクは1.5倍であると言われています。がんの中にも喫煙の影響を受けやすいもの、受けにくいものがあり、肺がんについては相対リスクは4~5倍、咽頭がんについては10倍以上と強い因果関係を示しています。

参照元:国立研究開発法人国立がん研究センター社会と健康研究センター|喫煙と全がんリスク (https://epi.ncc.go.jp/can_prev/evaluation/782.html)

喫煙者は別のがん(二次がん)の発生リスクも高い

がん患者が喫煙者の場合、別の新たながんである二次がんが発生しやすいことも分かっています。アメリカの研究では、乳がん手術後に非喫煙者で放射線治療を受けていない人と喫煙者で放射線治療を行った人を比較すると、後者が18.9倍肺がんの発症リスクが高いことが明らかになりました。

参照元:クリニークアンジェ牧山内科|喫煙と乳がん (http://www.ange-yamanote.com/non_smoking_breast_cancer/)

また、たばこを吸うことで治療効果を低下させてしまう恐れもあります。がんの診断を受けた後は、できるだけ早く禁煙することが大切です。

長期禁煙で非喫煙状態と同等のリスクまで低下させることが出来る

現在喫煙している人でも、禁煙年数が長くなればがんの罹患リスクを低下させることができます。男性では、禁煙年数が21年以上になると全がんの罹患リスクが生涯非喫煙者と同等レベルになります。一方、女性では全がん罹患リスクが生涯非喫煙者と同レベルになるまで11年以上の禁煙年数が必要であることが分かってます。

過去に喫煙していた方が生涯非喫煙者と同等の罹患リスクになるまでに必要となる年数は、部位別がんで異なります。まずは、男性の場合です。

部位別がん 必要禁煙年数
膵がん 0~5年
食道がん 6~10年
腎盂・尿管・膀胱がん 6~10年
肺がん 11~15年
胃がん 21年以上

参照元:国立研究開発法人国立がん研究センター社会と健康研究センター|日本人における禁煙年数とがん罹患リスク (https://epi.ncc.go.jp/can_prev/evaluation/8044.html)

女性の場合は以下の通りです。

部位別がん 必要禁煙年数
肺がん 11年以上
胃がん 0~11年

参照元:国立研究開発法人国立がん研究センター社会と健康研究センター|日本人における禁煙年数とがん罹患リスク (https://epi.ncc.go.jp/can_prev/evaluation/8044.html)

女性の方が男性よりも禁煙効果が早く表れる要因は、女性の中で軽度喫煙者の割合が男性よりも高かったためだと考えられます。がん予防のためには、できるだけ早く禁煙を始めることが大切なのです。

飲酒と喫煙が重なるとさらにがん発生率が高くなる

喫煙だけでなく、飲酒もがんとの因果関係が指摘されています。特に、口腔・咽頭・食道、肝臓などは飲酒が原因でがんが出来ると言われており、喫煙者で飲酒をするとすべてのがん死亡率を高めるという研究結果が出ているのです。

男性の場合、週に1階以上飲酒する喫煙者は、お酒を飲まない人と比較して口腔咽頭がんの発症リスクが1.8倍になることが分かりました。更に、喫煙者で飲酒量が多い場合は、発症リスクが4.1倍にまで増加したのです。女性の場合、喫煙者で飲酒をする人は口腔・咽頭がんのリスクが5.9倍に上昇する事が明らかになりました。

参照元:一般社団法人日本生活習慣病予防協会|喫煙と飲酒が口腔・咽頭がんのリスクを上昇 たばこ、お酒でリスクは4倍に (http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2018/009550.php)

飲酒と喫煙が重なることで、がんの発生リスクが高まることを認識しておきましょう。

他人のたばこの煙にもリスクがある

たばこの煙に含まれる発がん性物質は、60種類以上と言われています。その煙を吸うことでがんの発生リスクが高まるため、たばこを吸っている人だけでなく、その煙を吸った周囲の人にも影響を及ぼしてしまうのです。

たばこを吸う本人以外が煙を吸ってしまうことを、受動喫煙と言います。受動喫煙が肺がんの原因となることは世界的にも明らかです。普段たばこを吸わない人も、他人のたばこの煙を吸わない、たばこの煙を避けるように気を付けましょう。

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